学校薬剤師とは

　学校薬剤師は、学校保健に携わり、学校の施設設備の管理、指導を行うことによって子どもたちの快適な教育環境を守っています。
　また、くすり教育や薬物乱用防止等についても指導、助言を行っています。学校薬剤師は、幼稚園から高等学校までの全ての学校に必ず任命されなければならないことが学校保健安全法で定められています。

学校薬剤師Q&A

Q.1　学校薬剤師にはどのような人がなれるのですか？

A　薬剤師の資格があればどなたでもなれます。

Q.2　誰が任命するのですか？

A．学校保健安全法により、学校設置者が任命します。

Q.3　学校薬剤師って学校で何をする人ですか？

A．子どもたちが安全な学校生活をおくれるように、学校環境を調べて事故がおこらないように守っています。

Q.4　学校の健康教育にどのような係わりがあるのですか？

A．薬の正しい使い方や、喫煙、飲酒、危険ドラッグの害等について指導、助言を行っています。

学校薬剤師の仕事

学校薬剤師は、定期的に学校の環境衛生検査や、医薬品等の管理及び保健指導等を行います。具体的には次のような項目を行っています。

①　飲料水の検査

飲料水が安全であることを検査しています。

②　照度及び照明環境

机の上や黒板が暗いと感じていないか、明るさを測定しています。

③　教室等の空気

教室の空気が汚れていないか、換気はどうなっているか、暑くないか寒くないか、また乾燥していないか等、子どもたちが安全な条件のもとで授業が受けられているか調べています。

④　騒音環境及び騒音レベル

騒音によって先生の声が聞き取れないことがないように騒音計で測定しています。

⑤　学校給食の食品衛生（検査手順と注意はコチラから）

給食が安全に食べられるよう指導、助言を行っています。

⑥　水泳プールの管理（検査手順と注意はコチラから）

プールの水が安全であるかを、検査をしています。

⑦　排水の管理

プールの水を交換するときや、給食室の排水や手洗い場の水を流す所などが問題ないか調べています。

⑧　医薬品等の管理

学校において使用する医薬品、毒物、劇物等に関して必要な指導、助言を行っています。

⑨　ダニ又はダニアレルゲン

学校内のダニの発生しやすい場所において、アレルギーの原因となるダニ又はダニアレルゲンを測定検査しています。

⑩　その他

・くすり教育について指導、助言を行っています。
・薬物乱用防止のための教育に参画しています。
・災害時に避難所となる学校へ出動し、災害活動に協力します。

教職員によるグルカゴン点鼻粉末剤(バクスミー)の使用が可能になりました

　グルカゴン点鼻粉末剤（バクスミー）は、重症低血糖に対して有効な薬剤ですが、これまで学校等においては、医師法に違反するため、低血糖時に自ら投与できない本人の代わりに教職員等が使用することができないことになっていました。
　この度、文部科学省と厚生労働省のやり取りがあり、学校、保育所、幼保連携型認定こども園、放課後児童健全育成事業、放課後子供教室、認可外保育施設、児童発達支援、放課後等デイサービス等において、児童が重症の低血糖発作を起こし、生命が危険な状態などである場合に、現場に合わせた教職員またはスタッフが、本人に変わって投与することができるようになりました。
　緊急時、教職員またはスタッフが医師法に違反せず児童に投与するためには４点の条件を満たす必要があります。ご留意ください。(令和６年７月２２日追加)

・教職員等が医師法に違反せず投与するための４つの条件
・バクスミー点鼻粉末剤3mgの使い方
・リリーメディカル (医療関係者に日本イーライリリーの医薬品や関連する疾患情報の提供を目的としたサイトです。)

学校薬剤師に関係するお知らせ一覧

トップページの「会員さんへお知らせありマス」から学校薬剤師に関係のあるお知らせをピックアップ。画面上部の「学校薬剤師のための【研修会】【配布文章】」はそれぞれの記事のタイトル・本文を含めて“学薬”の文字を含む記事を検索します。この一覧は「会員さんへお知らせありマス」のタイトルのみを対象に“学薬”を検索しています。

学校で検査に使用する報告書・その他の提出用紙

学校薬剤師は、定期的に学校の環境衛生検査を行い、学校に報告しなければなりません。これらは実施した検査の報告書および提出用紙です。ダウンロード・印刷してご利用ください。