「ゲット・ジ・アンサーズ」って聞いたことありますか? | |
これは「答をもらおう」という意味の英語で、1983年頃にアメリカで始まった「薬のことをもっと質問して答をもらおう」という市民運動のキャッチフレーズでもあるんです。
もし皆さんが薬について質問するとしたら、何を質問しますか? 「効き目」についてですか? 「飲み方」についてですか? この頃、新聞なとで問題になるから「副作用」のことですか? 意外と何を質問していいか分からなかったりして。でも、薬のことって案外知っているようで知らないものです。
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例えばこんな経験ありませんか? | |
「寝たきりのお祖父ちゃんが薬を飲んでいるんだけと、錠剤が大きすぎて飲みにくそうだからつぶして飲ませてあげよう・・・」。 そこで、薬を上手に使用していただくための大切な5つの質問。
2)何に効くの? 3)服用する前に注意することは? 4)副作用は? 5)他の薬や食べ物との飲み合わせは?
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1)この薬の名前は? | |
「ゲット・ジ・アンサーズ(答えをもらおう)」の第1は『薬の名前は?』という質問です。
あなたは、いま飲んでいる薬の名前を知っていますか。
「ええと、黄色い丸い錠剤でしたが・・」など、あいまいにしか答えられない方が多いのではないでしょうか。 患者さんがとんなお薬を飲んでいたのか、それは医師にとって、あなたの症状を判断したり、治療方法や処方を考える上で、とても重要な情報です。自分の飲んでいるお薬なのですから、まずその薬の名前は覚えておきましょう。前に飲んだお薬がとてもよく効いたときや、逆に副作用を経験したようなとき、その薬の名前を覚えていれば、今度お薬を処方してもらうとき、医師や薬剤師に伝えて配慮してもらうこともできます。他の薬との飲み合わせや、薬局でお薬を買うとき成分が重複していないかなど、薬局でチェックしてもらうときにも必要です。
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2)何に効くの? | |
「ゲット・ジ・アンサーズ(答えをもらおう)」の第2の質問は『その薬の効き目や働きは?』という事です。
あなたは飲んでいる薬がどんな効き目や働きがあるのか知っていますか。これは血圧を下げる薬だとか、痛み止めとか。ときどき、そのお薬の効き目や働きを誤解して、「これは飲まなくていい」などとご自分で判断している方がいます。もしそれが血圧のお薬だったら、途中でやめたりしたら大変なことになりかねません。
自分の使っているお薬について、その名前と効き目や働きをしっかり理解しておくこと、それはお薬を有効に、また安全に使用するための第一歩です。
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3)服用する前に注意することは? | |
「ゲット・ジ・アンサーズ(答えをもらおう)」の第3の質問は「この薬を使うとき注意することは?」です。
例えば薬の飲み方には、「毎食後3回服用」とか「一日2回服用」などいろいろありますが、一日2回しか食事をしないのに「毎食後3回服用」と言われたら、ちょっと困りますよね。薬を食後に飲むよう指示されることが多いのは、胃の中に食物がある状態で飲んだほうが胃に対する刺激が少ないという理由によるものがー般的です。ですから、例えば昼食を取らない方は、その代わりに何か軽いものを食べてから飲む等の工夫をし、適切な間隔を開けて3回という服用回数を守ることが大切です。
また、抗生物質などはー定期間飲み続けるよう指示されることがありますが、症状がなくなれは飲まなくてもいいと思っている方いらっしゃいませんか?うっかり薬を飲み忘れたときはどうすればいいのでしょう?風邪薬がほしいけれど仕事で車を運転しなければならないときは、ねむくならないようにするにはどんな薬がいいのでしょう?などなど単に「薬を飲む」というだけでも、医師や薬剤師に確認したり質問したほうがよいことって、案外多いんですよ。
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4)副作用は? | |
「ゲット・ジ・アンサーズ(答えをもらおう)」の第4の質問は「副作用は?」です。
薬の副作用には、軽いものから、稀にしても命に係わるようなものまで様々です。副作用について質問するときは、その初期症状についての知識を得ておくこと、また、副作用かなと思ったら取り敢えず薬の使用を止めて、医師や薬剤師に確認することが大切です。肝臓や腎疾患の既往歴のある方、ご高齢の方などは副作用が強く出る可能性があるため、特に注意が必要とされている薬も少なくありません。また、過去に薬や食物によるアレルギー歴のある方、妊娠している可能性のある方なども注意か必要となります。このような方は、受診されたときや薬を買うときなどに、医師や薬剤師にその旨を必ず告げることが大切です。
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5)他の薬や食べ物との飲み合わせは? | |
「ゲット・ジ・アンサーズ(答えをもらおう)」の第5の質問は『他の薬や食べ物との飲み合わせは?』です。
”うなぎと梅干し””てんぷらとスイカ”・・・。昔から言われている「食べ合わせ」っていろいろありますよね。ところで、お薬にも「食べ合わせ」ならぬ「飲み合わせ」があるってご存じですか?
3年程前、帯状疱疹という皮膚病の治療薬である抗ウイルス剤と抗がん剤をー緒に使用した患者さんが16人も死亡されるという、薬の「飲み合わせ」による不幸な事故がありました。この2種類の薬を同時に服用すると、抗ウイルス剤が抗がん剤の副作用を強めてしまうという作用があったのです。この事故などがきっかけとなり、2つ以上のお薬を使用した場合の「飲み合わせ」、つまり薬同士の相互作用という問題が注目されるようになりました。お薬は、何種類かが組み合わされて処方されるのがー般的ですから、医師や薬剤師は薬の「飲み合わせ」に常に注意を払っています。でも、2カ所以上の医療機関にかかってそれぞれからお薬をもらったとき、病院でもらった薬と薬局で買った風邪薬などをー緒に飲むようなとき、あなたはどうされていますか?
「飲み合わせ」は、薬同士の飲み合わせばかりではありません。薬と食べ物や飲み物との飲み合わせによって、思いがけない薬の効き目の変化が生じることもあります。例えば、ある種の抗血栓薬は、納豆菌が生成するビタミンKによって効果が弱められてしまう場合があります。また、グレープフルーツジュースと一緒に飲むと作用が強くなる薬があることもわかってきました。ですから、他の薬や食べ物との飲み合わせを確認しておくことって、とても大切なんですね。
この他にも、薬について質問したいことっていろいろありますよね。そんなとき、何でも相談できる薬局をあなたの「かかりつけ薬局」に決めておくと、便利で安心。病院でもらったお薬について聞きたいとき、薬局でお薬を買うとき、「かかりつけ薬局」はあなたの強い味方になってくれるでしょう。あなたも”薬剤師からゲット・ジ・アンサーズ”、お気軽にどうぞ。 | |
社団法人日本薬剤師会ホームページより |
東京都北区管理センター Tel 03-3914-5171 |